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第一章 第二章 第三章 第四章 第一章 『資本企業』 サミュエル=ブラックホーク 『信心組織』、『ミレニアム・アウターヘブン』 シドウ=ユキグニ シンイェン=ユリシーズ 第二章 『アイアンブリード』 シャスカ=メキシコーラ 第三章 『アイアンブリード』 ヴァイナモ=ブザムカレッサー 『信心組織』、『ミレニアム・アウターヘブン』 アルフィア=ティファナ=サンライズ 第四章 『アイアンブリード』 エドワード=レッドバイキング
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前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ 「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。 五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我が使い魔となせ」 呪文の詠唱とともに、ルイズの唇が少年の唇に重ねられる。 するとどうであろう… 少年の右手の甲には、奇妙な形のルーン(魔法文字)が、まるで家畜の焼印のように刻まれ出したのだ。 (ジュウ――――――――) その痛みで、少年はとうとう目を覚ました! 「あんた、誰? どこの子なの?」 ルイズはしょんぼりした様子を隠せないまま、貧相な少年を見下ろして誰何した。 これから下僕になる平民なのだ。コントラクト・サーヴァント(契約)が済んだからとて、なめられるわけにはいかない。 「…………?」 少年は覚醒した。否、復活と言ってよいだろう。 彼は確かにあの時、心臓を銃弾で撃ち抜かれて死んだのだから。 (ぼくが死後復活するであろうことは、さまざまな予言書にも書かれていたとおりだが……。 ここはどこだ? 東京や奥軽井沢ではなさそうだし……) 「ちょっと、聞いているの!? 私は急いでいるのよ!」 (この怪しいカッコウをしたやつらはなんだ? 見たところ魔法使いそのものだが、 やつらが、というかこの騒がしいピンク髪の女が、ぼくを復活させたとでもいうのか?) 「はやく答えなさいよ! 耳がないの? 口がきけないの? (きぃ―――――っ わなわなわな)」 「うるさいな。人の名前を尋ねる時は、そちらから名乗るのが礼儀だろう」 ヒステリーをおこしていたルイズは唖然とした。 たかが平民の小童ごときが、貴族に開口一番言うセリフではない。 …いや、ひょっとしたら小童なのは見た目だけで、何か強大な力を秘めた存在なのかも知れない。 きっとそうだ、そうに決まっている。 なにしろこの私が全身全霊をこめて召喚した使い魔なのだから。 なんかすごいふんぞり返ってるし。 「わ、私はルイズ。ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ」 「ずいぶん長い名前だな。まあいい、ぼくは松下一郎。 …たぶん君たちは知っているだろうが、『東方の神童』だよ。 『悪魔くん』などとも呼ばれていたがね」 「と、東方!? あ、悪魔ですって!?(ふはっ)」 「ミス・ヴァリエール! 下がりなさい!!」 コルベールが進み出て叫ぶ。 ハルケギニアにおいて、『東方の悪魔』というだけで自己紹介は充分だ。危険極まりない。 だがルイズは狂喜した。美しいかはともかく、これほど強力な使い魔はなかなかないだろう。 ちゃんと契約もしてあるから従ってくれるはずだ。 『東方の悪魔使い』ルイズ! なんという力と畏怖に満ちた、ミリキ的な二つ名であろう! 「嘘だろ…あのルイズがそんな凄い奴呼び出せるはずがない」 「まったく、バカバカしいことだニャー」 愚かな群衆のツブヤキも心地よいぐらいだ。うふふふふふふ。 「ぼくは悪魔ではないよ。むしろそれを使役する者だ」 「え?」 「なんだ、ぼくのことを知らずに復活させたのか?それよりここはどこだ? 君たちは何者だ?」 いぶかしげな表情を浮かべながらも、現状を確認しようとする『悪魔くん』。 コルベールが、警戒しながらも彼の質問に答える。 いまのところ暴れる様子はないが、下手に刺激するのはまずい。 「ここはハルケギニア大陸のトリステイン王国、トリステイン魔法学院。 我々はあなたを召喚したメイジ(魔法使い)ですよ、『悪魔』くん。」 「召喚だって? まさかぼく自身が召喚されるとは思わなかったな。 メイジはともかく、そんな大陸も国名も、知っている限り記憶にないんだが」 「お、おいおい説明するわよ! とにかく契約は済ませたんだから、 どんな強力な悪魔でも悪魔使いでも、あんたは一生この私の下僕なんだからね! さあ、御主人様とお呼びなさい!」 ルイズは激しい疲労と困惑で混乱し、早く使い魔を従えたいと焦っていた……。 だが……彼は小ばかにしきった口調で拒否した。 「御主人様? これまた調子のいい話だなア。 知識だって力だって、ぼくよりも上回ってなきゃア、 主人でも先生でもないよ」 「なんですって!?」 「まあまあ、ミス・ヴァリエール。彼には彼の考えもあることだから」 「きみ、止めるな! こんな家ダニのような小娘……」 「家ダニ!? 家ダニとはなによ!!!」 「家ダニで気に入らなければ、シラミだって油虫だっていいんだぜ」 「ひどすぎる!!!!」 「き、きみ、口がすぎるよ」 「俺ア、こいつの高慢ちきな態度が始めっから気に入らないんだ! 禿頭、そこをのけっ!! ぼくにはこんなものにかかづらわっていられない、 大きな使命があるんだ!」 『悪魔くん』は額に青筋を浮かべ、奇妙な拳法のような構えをとると、 聞きなれない魔法の詠唱と精神集中を始めた! 「ミ、ミス・ヴァリエール! 早く逃げなさい!」 「なんで逃げる必要があるのです!!」 「いくぞーーーッ!!」 『悪魔くん』が暴れだしたのを見て、周りの生徒たちも驚き退いた! コルベールは、激昂したルイズを彼から引き離そうと、ドンと突き倒した! 「あっ」 彼女はどすんと音を立てて倒れ、地面に頭を打ちつけてのびてしまった…。 「きゅう」 「私からよくいいきかせておきます。 今日のところは大目に見て、助けてあげて下さい」 「…ま、いいだろう… いろいろ聞かなくてはならない事もあるだろうし」 こうして、春の召喚の儀式は終了した。 果して、彼は偉大にして強力な悪魔、または悪魔使いなのであろうか。 或は何か間違ったのではなかろうか……? (つづく) 前のページへ / 一覧へ戻る / 次のページへ
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第一章 第二章 第三章 第四章 第一章 『資本企業』 リンファ(リャンロン) ベルナデッタ 第二章 『日本』 ふうま 第三章 『日本』 イザナギ イザナミ 『島国』 おりひめ おろち 第四章 『日本』 ゾウカサンシン
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概要序章第1話「秀吉の子飼いたち」-秀吉の子飼いたち 第2話「子飼い・福島正則」-兜の交換 第3話「子飼い・加藤清正」-帰る場所 第4話「子飼い・石田三成」-三献茶 大返し第5話「中国大返し」-突然の訃報 第6話「中国大返し」 第7話「中国大返し」 第8話「中国大返し」-中国大返し 山崎第9話「山崎の戦い」-運命の戦 第10話「山崎の戦い」 第11話「山崎の戦い」 第12話「山崎の戦い」-天下の意志 賤ヶ岳第13話「賤ヶ岳の戦い」-疾走 第14話「賤ヶ岳の戦い」 第15話「賤ヶ岳の戦い」 第16話「賤ヶ岳の戦い」-仁義貫徹 小牧・長久手第17話「小牧・長久手の戦い」-鬼の兄貴 第18話「小牧・長久手の戦い」 第19話「小牧・長久手の戦い」 第20話「小牧・長久手の戦い」-決着 小田原第21話「忍城攻め」-忍城攻め 第22話「忍城攻め」-失敗 第23話「小田原討伐」-あと一歩 第24話「小田原討伐」-天下統一 番外編第25話「呑取り日本号」-呑取り日本号 第26話「清正の宿敵」-清正の宿敵 第27話「大一大万大吉」-大一大万大吉 第28話「天下統一の後」-家族 概要 第二章実装以降の合戦イベントで紹介札を獲得した時及び条件達成時に発生する、会話イベントの一覧。不自然な全角スペースの箇所は、作中の台詞における改行箇所に当たる。 序章 第1話「秀吉の子飼いたち」-秀吉の子飼いたち ねね:お前さま、 ウチも賑やかになってきたね! 豊臣秀吉:賑やかなのはいいが男ばかりで、 暑苦しくてたまらんわ…… ひとりくらい綺麗な女子が…… ねね:お前さま! 豊臣秀吉:い、今のは冗談、冗談! 豊臣秀吉:三成、清正、正則……みんな、不器用 だが可愛い奴らよ。子供たちのため にもわしらの家、守らんとな! 豊臣秀吉:よっしゃ、行くで! 第2話「子飼い・福島正則」-兜の交換 黒田長政:わざわざ、出向いてきて何の用だ? 言い争いなら、もう御免だぞ 福島正則:……ン! 黒田長政:……? 何だ、急に兜を突き出して…… 福島正則:やるってんだよ! 黒田長政:……なぜ、急に兜など 福島正則:かーっ、てめぇは鈍ぃなっ! あの時の喧嘩、これでチャラだかんな! 黒田長政:ふっ……言葉の足りぬ奴め 守備頭(兵士・紅蓮):遠慮は要らない。かかってこい! 第3話「子飼い・加藤清正」-帰る場所 ねね:こらっ、清正! どこ行ってたの! もう日が暮れてるでしょ! 加藤清正:おねね様、俺はもう元服したんです あまり子供扱いしないでください ねね:何言ってんの! 清正はいつまでも、私の可愛い子だよ! 心配して何が悪いっていうの! 加藤清正:おねね様…… 今日は秀吉様のお供として、狩りに 出かけていたのですよ ねね:まったく、うちの人ってば子供を連 れ回して!……でも、狩りに行った んなら、お腹を空かしてるかしら ねね:今から、握り飯を作ろう! ほら、清正もおいで。三成と正則も 呼んで、みんなでご飯を食べるよ! 加藤清正:……はい、おねね様! 守備頭(鉄砲兵・凍牙):私を倒してみろ! 第4話「子飼い・石田三成」-三献茶 豊臣秀吉:初めはぬるく、次は少し熱く、 最後はうんと熱い茶…… これには何か理由でもあるんか? 石田三成:狩りの後ということで、大変喉が 渇いているだろうと思いまして 最初は呑み易いぬるめのお茶から 石田三成:段々と熱さを変えて、口の中を慣れ させ、最後は落ち着いて飲んでいた だくため熱いお茶をお出ししたのです 豊臣秀吉:ほう、わしの様子を伺っておったと いうことか 石田三成:ええ、恐れながらも 豊臣秀吉:はははっ! 面白い奴よ! お前、気に 入ったぞ! どうだ、わしに仕えてみ る気はないか? 守備頭(鉄砲兵・烈空):お前の力、試してやるぞ! 大返し 第5話「中国大返し」-突然の訃報 ナレーション:秀吉が信長の訃報を知らされたのは 毛利攻めの陣中であった 石田三成:毛利陥落はまもなく…… 四国統一がすぐそこだという時に 戻られるというのですか!? 豊臣秀吉:……信長様が…… 亡くなった…… 石田三成:……っ!? 信長様が……? 豊臣秀吉:謀反を起こしたのは光秀じゃ! わしはすぐに戻らにゃいかん! 石田三成:秀吉様、私にお任せください すぐ、お戻りになられるよう準備い たします 毛利元就:悪いね、君たちの歴史はここで終わりだよ 第6話「中国大返し」 毛利元就:すまないが、負けてあげられないんだ 第7話「中国大返し」 吉川元春:てめぇらの思い通りにはさせねぇ! 第8話「中国大返し」-中国大返し 福島正則:お前、あの頭デッカチを手伝ったん だろ? お前のお陰でこの大返しが 成功したようなもんだぜ! 大谷吉継:我が主君のため 至極、当然のことをしたまで 福島正則:そ、そうか…… 大谷吉継:目的は未だ達せられていない 雌雄を決する戦は間もなく 十分に備えられたし 福島正則:お、おう…… 吉川元春:逃げんじゃねぇ! 正々堂々、戦え! 山崎 第9話「山崎の戦い」-運命の戦 福島正則:痛い目見たくなきゃ、 ここを通しなぁ! 可児才蔵:おっと、そいつはできねぇ相談だな 大将を守んのが俺の役目でねぇ 福島正則:おう、そりゃあよかった。背見せて 逃げられんのもムカつくかんな 福島正則:よっしゃ、ガチの勝負っすか! おら、かかってこいよっ! 可児才蔵:威勢の良い野郎だ。あんたのこと 嫌いじゃないぜ。だが、敵同士、 きっちり勝負つけようじゃねぇか! 可児才蔵:さて、力試しと行こうかい 第10話「山崎の戦い」 可児才蔵:強い敵と当たれて、嬉しいぜ 第11話「山崎の戦い」 明智光秀:志を果たすため、私は修羅の道を歩みます 第12話「山崎の戦い」-天下の意志 加藤清正:光秀、織田の……自分の家を壊しち まった奴に世を治める資格なんてあ りません 豊臣秀吉:清正、そりゃ違げえな。光秀は信長様 の意志をちゃんと継いどるわ 豊臣秀吉:もちろん、わしもな ……じゃから、負けられんかったのよ! 豊臣秀吉:ここまでついてきてくれたお前なら、 わかってくれるじゃろ? 豊臣秀吉:信長様の意志も、光秀の意志も、全部 背負って……みんなが笑って暮らせ る世、わしは創りたいんよ 加藤清正:俺は…… 全力で秀吉様を支えます 明智光秀:すべての因縁をここで断ち切りましょう 賤ヶ岳 第13話「賤ヶ岳の戦い」-疾走 ナレーション:秀吉軍が、賤ヶ岳を指して疾駆して いた 福島正則:しゃあ! 柴田、覚悟おっ! 加藤清正:今から気勢上げて、戦場でバテるなよ、 馬鹿 福島正則:んだとっ!? 清正、テメーはもっと気 合い入れろっての! どっかの頭デッ カチみたいにすかしてんじゃねぇよ! 加藤清正:お前に言われなくても気合は十分 入ってる 加藤清正:秀吉様の家は、野良犬同然だった俺 を拾い、育み、ここまでにしてくれた 場所…… 加藤清正:今、秀吉様の時代が来る! 秀吉様の家のためなら、俺は何だっ てできる! 前田利家:見逃してやンのは今だけだぜ! 第14話「賤ヶ岳の戦い」 前田利家:死ンでも、仁義は通すぜ! 第15話「賤ヶ岳の戦い」 柴田勝家:鬼柴田が魂、戦場にあり! 第16話「賤ヶ岳の戦い」-仁義貫徹 福島正則:利家の兄貴はどうすんだよ 前田利家:どうすンも、こうすンも、俺はどこま でも秀吉についていくぜ 福島正則:兄貴…… ヤケっぱちになってねぇよな? 前田利家:ああ、ヤケだ! 俺は秀吉と共に乱世を越えてやるよ! 前田利家:……俺に時代を託してくれた叔父貴 のために、仁義貫かねぇとな 柴田勝家:鬼柴田が首、取ってみよ! 小牧・長久手 第17話「小牧・長久手の戦い」-鬼の兄貴 森長可:うおぁぁぁい!! 今回の戦!! 俺がブッチ破ってくれ るわぁぁ!!! 福島正則:スゲエでっけえ、スゲエ作戦! 二万ものスゲエ大軍で奇襲って、 森の兄貴は鬼かっけぇゼ!! 森長可:うおぁぁぁい!! 福島正則:っしゃらあああっ! 森長可:うおぁぁぁい!! 福島正則:っしゃらあああっ! 森長可:貴様!! うるせぇぇぇ!!! 福島正則:……すんません 本多忠勝:本多平八郎忠勝、戦場に参る! 第18話「小牧・長久手の戦い」 本多忠勝:その志ごと、蜻蛉斬にて穿つ! 第19話「小牧・長久手の戦い」 徳川家康:世を開く役目、わしが背負おうぞ! 第20話「小牧・長久手の戦い」-決着 加藤清正:何とか、形だけは勝つことができたか 石田三成:ああ、家康は秀吉様……我らに屈した 対抗する力を残したまま、な 加藤清正:これであまたの諸侯が秀吉様に降る だろう。秀吉様と……家康の圧倒的 な力の前に 加藤清正:この戦、家康を叩きのめすことがで きなかったことが、今後同時代を 動かすか 石田三成:俺たちは……、 この先に真の泰平はあるのか……? 徳川家康:泰平の世は近い、どちらが先の一歩を踏み出すか…… 小田原 第21話「忍城攻め」-忍城攻め 石田三成:こたびの戦は、北条だけを討つ戦で はない。圧倒的な物量を誇示し、 諸侯の心を折る戦だ 石田三成:しかし……物量で…… 数で、世を治められるのだろうか 真田幸村:もっと大きな物がいるのではないで しょうか 石田三成:どうすればよい? いつまでも、志を一つに結ぶには 真田幸村:何者にも勝り、すべての意志を一つ にしうる大きな何かが 石田三成:答えがあるなら聞こう 真田幸村:義、ではないでしょうか 甲斐姫:ゼーッタイ負けないんだからっ! 第22話「忍城攻め」-失敗 石田三成:くっ…… この忍城、水攻めでは難攻不落 だったか 真田昌幸:若者よ、策に溺れる経験はそうでき るものではない 真田昌幸:こたびの戦、次に繋げることができ れば、それでよしとしようではないか 石田三成:やはり、圧倒的な物量だけで、泰平の 世は築けない、ということなのか 真田昌幸:もっと大きな物が必要じゃな 石田三成:義、ということか 真田昌幸:……いや、そんな綺麗事は言わぬよ だが、次の世代を担う者はそうでな くてはいかんのかな 甲斐姫:あたしを倒そうっての? 百年はやーーーいっ! 第23話「小田原討伐」-あと一歩 島左近:あと少しで秀吉様の天下となりますな 石田三成:あまりはしゃいでもおれん まだ戦いが終わったわけではない 島左近:こういう時ぐらい笑ってもいいん じゃないですか 石田三成:……フン、性分だ それに馬鹿どもの世話もあるしな 島左近:ま、いいじゃないですか、 あんたを含めて馬鹿で 島左近:これから天下を統べようってんだから、 馬鹿なくらいじゃないと。お三方の 馬鹿力に期待してますよ 北条氏康:ちっ……面倒な奴と当たっちまったか 第24話「小田原討伐」-天下統一 福島正則:っしゃあああ! 俺たちの天下来たぜコレええ! 福島正則:あん? 清正、何ニヤニヤしてんだ? 加藤清正:すまん、何か、おかしくてな 加藤清正:俺も三成も正則も、中身はあの頃から 何も変わってない 加藤清正:馬鹿なまんまだ、てな 福島正則:んだよ清正あ、ンなことねーよっ 北条氏康:これで最期にしようじゃねぇか 番外編 第25話「呑取り日本号」-呑取り日本号 福島正則:母里ちゃーん 飲んでる? 母里太兵衛:福島殿、ちょっと飲み過ぎとらんね? 福島正則:あぁ? うっせーな あれだな、黒田武士っつーのは 全然飲めねぇのか? 福島正則:まぁ、この大杯なんか ぜってぇ飲めねぇだろうな かー、しょっぺぇ!! 母里太兵衛:……しゃーしぃのぅ…… わしの事はええけど 黒田家馬鹿にするのは許さん 母里太兵衛:この大杯の酒、呑み干しちゃろう そん代わり呑み干したら アンタの槍『日本号』をもらうけんね! 母里太兵衛:黒田武士、舐めたらいかんよ。さぁかかって来んしゃい 第26話「清正の宿敵」-清正の宿敵 加藤清正:フン……、なんだ 商人が戦場に何の用事だ 小西行長:はぁ……、戦や武や といつまでそんなことを 言っとるつもりやねん 小西行長:これからは銭やで 見とるもんが目の前だけで 狭くてしゃーない 加藤清正:貴様…、馬鹿にしているのか 小西行長:先に喧嘩売ったのは アンタやろ 高く買うたるで 加藤清正:フン……、戦場で泣きを 見ることになるのは 貴様の方だ 小西行長:どこまで力押しが効くんか、見物ですわ 第27話「大一大万大吉」-大一大万大吉 ナレーション:三成は左近に茶を差し出した 島左近:結構なお手前で…… 石田三成:昔、秀吉様に茶の淹れ方を褒められ たことがある。それがすべての始ま り、だった…… 石田三成:大一大万大吉 ……この旗に書かれた意味がわかるか 島左近:一人が万人のために、万人が一人の ために尽くせば世は幸福となり、 泰平が訪れる…… 島左近:秀吉様と……殿が目指す世、ですな 石田三成:ああ…… 島左近:あなたの覚悟、見せてくれませんか? 第28話「天下統一の後」-家族 ねね:やっとお前さまの夢が叶って、 みんなが笑って暮らせる世が来たね! 豊臣秀吉:ああ、そうじゃな! ねね:これも、三成、清正、正則がいい子で、 ガンバってくれたおかげだね! ねね:昔はみんな、こーーーんなに小ちゃ かったのに、立派になって…… 豊臣秀吉:ねね、泣いとるんか!? 何か、哀しいことでもあったんか!? ねね:もう、お前さま! これは嬉し泣きだよ! ……お前さま、これからも、ずっと、 みんなで要られるよね? 豊臣秀吉:居られるに決まっとるわ! ねねみたいな立派な母と、わしみた いな立派な父がおるんだからな! ねね:そうだね、お前さま! 豊臣秀吉:お前たちの成長、見せてもらおうかの!
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2010/2/28 亀山ゼミ テキスト輪読 亀山純生『人間と価値』青木書店,1989 担当:小松美由紀 第三部 欲求と疎外 ―― 生に“埋めこまれた”批判的価値意識への視角 ―― 第2章 欲求的行為の二重性 (p181~p194) ■価値意識の契機と根底に欲求をみること(第1章)によって、以下の疑問が生じる。 ①価値を欲求から基礎づけることは、価値の主観主義的理解に陥るのでは? → 「欲求を原理とする価値意識は事物の価値を構成する要素にすぎず、さらに価値をになう事物ともども客観的な歴史的社会的諸関係に規定されるとみるべき」(→第二部) ②価値意識の根底に欲求をみるのは、価値を情緒的なものに還元するのにつながるのでは? → 価値意識の3契機(要素)は相対的に独自なものであり、3契機の内、利害関心と規範 意識は、価値の理性的評価の原理である。(それを強調した上で、両者の根底に欲求(第1の契機)の一部である自己保存欲求、共同性欲求をみようとした) ■「欲求の範囲の無際限の拡張では?」「生理的欲求など“本来の”欲求との関係は?」「欲求にもとづく諸個人の行為は受動的なのでは?」「欲求は利己的性格をもつのでは?」等々 ⇒ 欲求の基本的性格の検討が求められる 一 欲求は三つの側面を持つ(p182~) ■欲求の3つの側面(要素、契機) (cf. 相良守次編『人間の欲望・感情』) (1) 欠乏 :欲求は何らかの欠乏状態にもとづいて生じる (2) 推進力 :欲求は行動の内的推進力であり心理的エネルギーである (3) 対象志向 :欲求は特定の行動へと方向付けをする。欲求には対象の認知が不可欠である ■上記の説明・補足 (1):体内における水分のバランスが失われる(欠乏する)→水が飲みたい (2):「欠乏状態(の意識)が強まるにつれ、行動への潜在エネルギーの蓄積はいちじるしく なり欲求は強まる。」欠乏(の意識)が度を超すと、逆に行動エネルギーは減退する。 (3):欲求の対象は〔意識された欠乏〕を充足すると期待される事象(=誘因)である。 「渇き」(動因:欠乏の知覚とそれを充足しようとする心理的エネルギー)と飲み物(誘因) 二 欲求は能動的原理か、それとも受動的原理なのか(p184~) ■一般に、生命体の運動は刺激に対する反応(≒環境に対する適応) → しかし、人間は意識をもつことにより、環境に対して主体として振る舞える。 ←自らの行為とその結果を予測し、合目的的に行為しうる点が、ポイント(理由)の1つ ■「欲求は、欠乏の意識を側面とすることによって物質代謝を軸とする主体と環境の関係・バランスの変化の知覚であり、推進力・エネルギーとしての側面と対象志向の側面によって反応ないし変化した環境との関係への適応の原理である。」 → ただし、〔主体と環境の関係の変化〕への適応という性格は、連関しあう諸欲求の総体として保持することになる。 ←欲求は意識であり、環境は社会的・文化的でもあるため、欲求の種類は分化・複雑化。 ■以上のことから確認できること (1)人間は(社会的・文化的、自然的)環境に対し、システマティックな総体的・価値的態度を介して適応する → 意識的・合目的的であることで、環境を改変する(=能動的) (2)価値的態度が反省的である度合いに応じて、人間は能動的・変革的でありうる (3)個々の欲求は身体性・感覚を直接的基礎として、それ自身感性的である → 欲求にもとづく人間の行為が意識的・反省的でない場合、合目的的行為と比較して、環境・対象に対して受動的となる。 ■「だが、欲求は能動的にふるまう社会的人間の一部であり、意識の他の契機との相互連関やその内容の社会的・文化的質を前提としているのである。」 → 人間の欲求の能動性 ①3契機の能動性(環境との関係を否定→関係を変革する行為を導く→否定性の止揚) ②欲求は人間の創造性の主観的源泉(基礎)である(←非存在をも対象にする) ③人間的欲求(←欲求の内容・質と能動性) 三 欲求の人間的性格、または人間的欲求(p187~) ■人間的欲求、欲求の人間的性格は、次の2点から見ることができる。 ①人間の欲求の媒介的性格 :充足の対象そのものの現実化(ないし創造)が必然的媒介、人間関係・社会を媒介とする → 人間の欲求は自己抑制を必然的契機として含む ②人間の欲求の内容の社会的・文化的媒介性 (フォイエルバッハの言う「人間的感性」「普遍的感性」) → 「全体的存在」としての人間の感性も普遍的な事物を対象とする ■「人間的欲求は歴史的・文化的・社会的な産物であるとともに、そのようなものとして歴史・文化・社会を創造発展させる人間の主体的行為の内的源泉なのである。対象・環境にたいして欲求は主体における能動的受動の原理である。」 → 「人間的欲求が主体の能動性・環境変革性の原理である側面は、欲求が環境・対象の客観的・総体的認識に媒介されることによって発揮される。」 四 共同性欲求ははたして派生的といえるか(p190~) ■精神的欲求と身体的欲求、社会的(後天的)欲求と生得的(先天的)欲求との関係 → 心理学では、後者を基本的(一次的)欲求、前者を派生的(二次的欲求)とする理解が 一般的。(cf. マズローの欲求の階層性) → しかし、多種多様な欲求(あるいは生理的(本能的)欲求)は、歴史と文化の現段階で、それと相対的に区別される諸欲求との相関で抽出されたものである。(cf. ハーローの実験) ■人間にとって道徳的欲求(共同性欲求)は、種と生命の維持への欲求とともに根源的欲求の不可欠の契機である。 ← 意識と労働の成立により、人間は本質的(必然的)に社会的存在である。 → 人間は社会と文化の形成発展の中で、「原初的状態において未分化であった自己保存と共同性の契機を、その他の契機とともに、相対的に独自な欲求として分化させてきたのである。」 ■共同性欲求と自己保存欲求は本来、相補的共存の関係にある。 → 「われわれはそれぞれ自己の生産において自己自身と他者とを二重に肯定したことになるだろう。(以下略)」(マルクス) → しかし現実においては、自己保存欲求と共同性欲求は対立 ⇒ 「人間の本質と現実の乖離を理解する手がかりが『疎外』の概念である。」
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【名前】 ポーダマン 【読み方】 ぽーだまん 【声】 不明 【登場作品】 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー 【所属】 ギャングラー 【分類】 戦闘員 【モチーフ】 不明 【名前の由来】 鉄砲玉(てっぽうだま)+マン 【詳細】 ギャングラーの戦闘員。 赤いネクタイがトレードマーク。 銃などで蜂の巣にされたかのように身体全体が穴だらけな出で立ち。 銃を撃った穴で作られたような顔には右目に銃弾が刺さっており、痛々しい風貌。 幹部やギャングラー怪人の手足となって働き、刃先が二つ付いたナイフや銃口が2つあるハンドガンを武器に戦う。 「チャカ」、「テポ」というの鳴き声を上げるが言語能力もあり会話も可能。 人間に擬態できる。
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無機質な印象しか与えない廊下を全速力で走り抜ける女がいた。 おっとりした顔立ちに似つかわしくない吊上げたまなざしを貼り付け、 その動線にばたばたという激しい音を立てながら。 やがてその音は止む。 どうやら目的のものを見つけたようだ。 「―――これはどういうことですかっ!」 薄闇の中、心底面白そうな表情の女が鏡の前で何かを観察している。 その口元は弓型に歪み、最高のエンターテイメントを見やるのに相応しいもので。 そこにバンッ!と空を切り裂くが如く飛び込んだのはドクターマルシェ。 麗しい黒髪が衝撃で乱れるのも気に留めた様子はない。 「ノック位しなさい。マルシェ?」 ちらりと突然発生した音源を見やると腕を組み視線を元に戻す。 薄く笑うのを止めない女にマルシェは少しのいらつきを感じ、不快だというアピールをする。 女の視線の先。 それはマジックミラーになっており、その向こう側にはマルシェが先ほどまで血眼になり捜していた里沙の姿があった。 先ほど鍵がかけられていたため侵入できなかった部屋に居たことにマルシェは小さく舌打ちをする。 里沙の意識はあるように見えた。 だが意識の有る無しなどは別に、明らかに様子がおかしい。 身に纏うものは多少破れがあり、戦闘の後というのを伺わせる。 何よりその表情は……そう、必死で何かに耐えているような。 同時に湧き出す疑問。 この姿を見て女が何故こんなに面白いものを見るのような目線で見るのかが解せない。 ずれた眼鏡をかけ直す仕草もつい神経質なものになる。 ひとつ深呼吸をし、女に向き立つ。 「貴女とRが里沙ちゃんを浚ってきたと部下から聞きましたが?」 「あら、お耳が早いこと。でもあの子は自分から、自分の意思で戻ってきたの。 浚ったなんてどこから出た話かしらね?」 そんなはずはないだろう。 第一、こんなすぐに露見する嘘で誤魔化される訳にはいかない。 残された者たちがそれを知ったとあれば…… ―――ひと波乱どころでは済まないだろうともう一人の、かつての知人を想う。 「では、今の彼女の様子の原因は?」 「全ての質問にいちいち答えなければならない道理はないわね。私だって忙しいの。 ……あぁ、マルシェ。そうそう、薬品ちょっと借りたわ」 「……はぁ?」 会話が噛み合っているようには思えない。 ……完全に遊ばれている……もしくは本題をかわされている事にまた不快感。 それに薬品を借りたとは? 何を、とは言わない。 これ以上単純に聞いたところで答えは返ってこないだろうと踏んだマルシェは別の角度から攻めることにした。 「誰の指示ですか、一体向こうで何が起こっているんですか!」 「少し落ち着きなさい、あれは完全に向こう側に……敵側についている」 「そう言ったのですか!?里沙ちゃんが」 「啖呵きられたわよ。組織へは戻らないんだって。 一応言っておくけど手を出さないでね」 「……っ」 里沙が造反しつつある。 そんな噂ぐらいはマルシェも聞いていた。だが、まさかこんな方法をとるとは――― 目の前に広がる一方的な支配は仮定を肯定へと導くものでしかなく、苦々しいものが胸の奥から込み上げる。 しかし表情でそれを露出する程に場数を踏んでいないわけではない。 ポーカーフェイスは嫌というほど叩き込まれてきたのだから。 マジックミラー越し、里沙の姿から一時も視線を外さない女はそんなマルシェの意図に気付く筈もなく。 「なんてことを……」 「裏切り者だけど、せめて死体は奇麗な方がいいからね」 「……ほう」 「まぁ、3日後にはミティと同じね。何度も復活できる不死者(アンデッド)へと。 そして、永遠にその魂をあの方の為に捧げることになる」 あの方。 言葉どおりにとるならこの組織を統べる存在であるダークネスを指すだろうが それには弱冠……含みに違和感がある。 この女と里沙を繋ぐもの。推測が正しいならば。 「……前から聞きたかった、貴女が安倍さんをそこまで神聖視する、その理由を」 「………………答える道理も義理も貴女にはないわね」 重く、冷たく言い放たれる。 だが、一瞬瞳が泳いだのをマルシェは確認した。 お互い視線が正対していなかったからこその綻び。 正直、答えが返ってくることなど期待していなかったからこそ、 その態度で何か幾分かの思惑があるのだと推し量るには容易い。 勿論一瞬の後、ポーカーフェイスを繕う女も犯した失態に気付きばつが悪かったのだろう。 邪魔が入り気が削がれたと言わんばかりにこの空間で二度目の視線をようやく投げかけると その場を後にしようと、出口と女の直線上に立つ乱入者を横切りすれ違う。 「もう一度言う。あれに手出しは無用。聡明なマルシェ様」 そう、マルシェの耳元で言い残して。 ギィィ と錆び付いた蝶番の擦れる音が不協和音を奏でる。 まるでマルシェの心に渦巻く疑心を代弁するかのように。 マジックミラーの向こうでは里沙がハンカチかタオルのようなものを口に当て、 顔をしかめ必死に何かに耐えている。 暫く見ない間に、里沙は痩せすぎと表現されるほど、袖から覗く腕は細い。 外傷は額。脚。腕。だがあの様子からすると外傷は関係ない。 例えるならば、薬品を吸入しているかのような――― 女が言っていたことが本当ならばこのままだと里沙は……絶命するだろう。 それに思考が行き着いたと同時にマルシェの身体は必死に壁を叩いていた。 マルシェの耳に弱々しい空気音―――例えるならば風船から空気が抜けるようなそれが微かに聞こえた。 隣の部屋、つまりこちらからでも聞こえるのだ、向こうでは既にどれだけ充満しているのか。 こうしていてもらちがあかない。 そう判断すると同時に身体は動き出していた。 ……命は失われてからでは遅いのだ。 「里沙ちゃん!聞こえる?匂いはどんな感じ?」 壁を叩く。力の限り。 「答えて!痛い!?」 弱々しく、一時の猶予も持さないであろう里沙が弱々しく頭を上下に振る。 ガスは刺激臭の気体と仮定する。 かつ痛みを伴う毒性があり、うちのラボに存在していた薬品だとしたら…… (何だっけ、早く) (考えろ、思い出すんだ!) (何のためにこの頭脳があるんだ!) (守るためじゃないのか!大切なものを!) ……っ!! まさか、正体は塩酸ガス!? 気体の状態で吸い込むと肺の中の水分と反応し、塩酸と二酸化炭素を生む薬品! もしそれなら、早くしないと手遅れになる……っ! 「里沙ちゃん!今すぐ少しでも高いところへ上がって!聞こえる!?里沙ちゃん!」 あれは空気より重かったはず。 マルシェは全力で鏡を叩く。拳くらいで済むなら壊れても構わなかった。 鏡の向こうの身体はどうやら聞こえているのだろうか、ふらふらと口元を押さえ逃げ惑う。 危なっかしい足取りで簡素な机の上に這いずり上がる。 ほんの少し、時間が稼げたのか。 いや、実際問題彼女の命がは崖っぷちに立たされているのは未だ何も変わっていない。 馬鹿正直にこの部屋の鍵を取りにいっている間に里沙の容体が悪化して手遅れになってはいけない。 残された一つの方法。 この向こうにある、里沙を蝕み続けるものの正体の構成を突き止めることができれば。 直ぐにドアをこじ開けることは出来る。 だが根本的な解決にはならないだろう。 生身では薬品名が解ったとしてもどうにもできない状態だからこそ迷っている暇は無い。 かっと目を見開き、能力を解き放つ。 (能力……忌わしいチカラ……でも、でも) (助けたいんだ、里沙ちゃんを) (今から私は―――能力を使う) その網膜に映るもの全てを構築しているものの正体を―――視る。 勢い良く大量の情報が強制的に流れ込んでくる。 その眩暈を遣り過ごすとミラー越しの空間には 自然中の大気にはあってはならない種類・量の原子が暴れている様が写る。 ―――視えた。 「―――原子たち、私に従いなさい!」 宣言に応えるように暴れまわるそれらはぴたりとなりを潜める。 その様にニィ、と口角が無意識に引き上げられた。 「よろしい。君達は私の支配下にある」 まず行うべきは空間に浮かぶ水素と塩素を認めると分離させ、引き離す。 目に映る全ての物質はマルシェの操るまま式を変えていき 彼女の身体の周りに充満する劇薬物を中和させていった。 「いい子達ね。しばらくじっとしてなさい」 再び全力で壁を叩く。 満足に呼吸も出来ず、今にも崩れ落ちそうな里沙の顔色はチアノーゼが現れ始めていた。 「もう大丈夫。息をしてもいいよ!」 それが向こうにも聞こえたようで、瞬間ためらったのち大きく呼吸を取り返す。 酷い咳音がこちらまで届いた。 同時に崩れ落ちる彼女。 もし、自分がここに辿り着かなかったら――― と想像すると 背筋にぞくりと悪寒が走る程、恐ろしくなった。 リゾナンターは誰が欠けてもいけない。 彼女たちにとって一を失うこと、それは全てを失うと等しいから。 ……その中に己が居ることは既に叶わず、叶えるつもりもないけれど。 もしかしたら誰も見ることが叶わなかった世界に彼女たちなら辿りつけるのではないか。 非科学的な事は信用するに値しないが、科学ですら100%の事象など碌にありはしないのだし。 マルシェの思考はこの行動の理由をそう意味付けた。 何よりマッドサイエンティストに不可能はないのだ。 そう言い聞かせる。 白衣は翻り、今度こそ里沙の元へ赴くべく歩を進めた。 * * *
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第一章 第二章 第三章 第四章 第一章 『情報同盟』 シェリー=アクダクト 『マレブランケ』 ダークホース=ジャッカロープ スティレット=トレルビー 第二章 『情報同盟』 ユエリィ=ラストキッス カリファ=アクダクト ナデシコ=イザヨイ 『正統王国』 ジョエル=アーリータイムズ 『資本企業』 ロキシー=マルガリータ 第三章 『情報同盟』 おほほ アレックス=モカミルク 『カントリーサイン』 ロザリー=パッションフラッペ 第四章 『情報同盟』 ノエル=メリーウィドウ 粛清戦闘用AI《ナイン》 レオノーラ=アニマドール マーティン=ビーアンドビー